サブスク(サブスクリプション)って、例えば月額固定料金で何度もサービスを受けられたりして便利なんだよね。
でも、なんか社会問題化している部分もあって、例えば「初回無料!」とかのうたい文句で契約させて、解約しないと次の月から月額料金がかかってしまってたりする。
多分ね、消費者からすれば、「無料登録」くらいのつもりの方もいると思うよ。
「初回無料!」とかの公告を見て、スマートフォンなどから申込をする人が多いとは思うけど、初回だけのつもりだったという方向けにちょっと書いてみる。
前提として、通信販売にはクーリングオフは適用がないのが原則。お店側が好意でキャンセルしてくれる場合は別だけど・・・
それを踏まえ、あなたを守ってくれる大きな法律がある。「電子契約法(電子消費者契約法)」「特定商取引法」「消費者契約法」などがそれにあたります。
電子契約法は、ワンクリック詐欺なんかが流行った時によく言われてたんだけど、消費者のうっかり「操作ミス(誤操作)」、つまり間違いクリックで申込をしてしまった際に、確認画面がなくそのまま契約申込みとなってしまった場合に、民法95条の錯誤取消が使える。
サブスクリプションの業者が確認画面を用意していたら、この電子契約法による錯誤取消は使えない可能性が高い。でも、2022年6月の改正特定商取引法によって、その確認画面に以下の6項目の表示が少なくとも義務つけられています。
① 分量(数量)定期コースであること、毎月何個届くのか、何ヶ月契約なのか
② 販売価格(対価)初月無料ならその旨、2ヶ月目以降はいくらになるのか、総額いくらか
③ 支払時期・方法クレジットカード決済やキャリア決済など、いつ引き落とされるか
④ 引渡時期(提供時期)いつサービスが使えるようになるか、毎月いつ商品が届くか
⑤ 解約・返品の条件解約方法、次回更新の何日前までに手続きが必要か、違約金の有無
⑥ 申込期間(期限)キャンペーン等の申込期限がある場合はその期間
最終画面の一画面に明示することが義務化されていて、「規約の別ページ」や「リンクの先」に面倒なルールを隠す行為は、原則として認められないようです。
特定商取引法違反の民事的効果は、誤認による契約の取り消しができるようになります。
もし、通信障害などで画面がフリーズ、連続タップしてしまった場合は、電子契約法や特定商取引法違反での取消は難しくなります。
ただ、この場合は、民法95条の通常の錯誤取消が使える可能性があります。フリーズしてからの連続タップは、「動機の錯誤」ではなく「要素の錯誤」にあたり、取消が使える可能性が残っています。
ただ、取消権には時効があります。
例えば、特定商取引法に基づく誤認取消権は、「誤認に気づいた時から1年間」、または「契約締結から5年間」で時効にかかります。確認画面そのものが無かったりした場合の電子契約法による場合は「気づいてから5年 / 契約から20年」です。
確認画面がないケースは現状少ないようなので、基本的には特定商取引法に基づく誤認取消権を行使することになると思われますが、時効が結構早めに来てしまいますので、早めに気づく、早めに取消権を行使することが必要です。
取消権の行使は「内容証明郵便で送付」が一番手堅いのですが、内容証明郵便は、枚数や配達証明を付けるかなどで異なりますが、ざっくり郵便局で1,000円~2,000円前後の料金がかかるので、なんだかな、とは思います。
なので、行政書士くろねこ事務所としては、まずはお住まいの消費生活センターに相談するのが良いと思っています。(もちろん、ウチに「内容証明郵便作って」と言われれば作りますが、これも料金がかかってしまうので・・・)
なお、行政書士は弁護士さんではないので、あなたに代わっての事業者との交渉などはできません。あくまでも、「意思表示の証拠を残すための内容証明郵便等の作成」や「契約内容のリーガルチェック」等を行う立場になります。
この「初回無料」と誘うサブスクリプション自体を禁止する動きはないようです。ただ、契約と同じくらい簡単に解約できるようにすべきというのが世界的な流れです。日本でも、遅れながらのようですが同様の動きが出始めているようです。
とにかく!早めに気づいて、早めに相談。これが肝要です。
ではでは。
